だんだんわかってきた

この池田さんのエントリを読んで、どこが自分と違うか分かってきた。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/1c5f3772d7aa079bc5bde8d4510ed66d

まず、有害情報の発信を規制したいのか、青少年の情報の取得を制限したいのか、という視点の違い。青少年の情報の取得を制限すれば十分なときに、有害情報の発信を規制しようとしているように見える。違法情報の規制でなく、特定の価値観に基づいた「有害」情報の発信を公権力が規制するのは、表現の自由の侵害だと思うが。それとも、そもそもそのような規制は是だとお考えなのだろうか。だとしたら前提が私と違う。それならば納得がいく。

私は、フィルタリングは、情報の発信側の自主規制でなく、情報を受け取る側のISPのサービスであるべきだと思う。そうすれば、国内法の及ばない海外サイトの有害情報の問題とも相性がいいし、表現の自由の問題も起きない。技術的にも、この枠組みの方がフィルタリングサービスの実装が圧倒的に楽だし、より確実だ。

つまり、青少年に対して適切なフィルタリングサービスを提供するISPを親が選べばいいだけではないか。よいサービスを提供すれば客が増える。これならば規制は必要ない。規制が必要ないときに規制を導入するのは、自由を価値とする日本においてはよくないのではないか。と憲法前文を真に受けて言ってみる。

それから、情報を取得したいと思う者が、その情報を取得できるチャネル(「悪質ISP」)を選ぶことを公権力が妨げるのは不当ではないか。ISPと契約するのは親である。特定の子供について、ある情報が有害であるかどうかを判断する場合、親よりも公権力が優先されてよいのか。私はそうは思わないのだが。

こう考えると、ちゃんと市場原理にうまく乗ると思うんだよな。親が、ちゃんと、自分の子供のことを考えて、携帯会社やISPのサービスを選んでいくようになればいい。それをサボって発信者側に罰則までつけてコストを押しつけるのは、やっぱりサボりすぎのように思う。

まあ技術的にフィルタリングに実効性があることを示さないとあまり説得力がないだろうが。私は実効性あると思ってんだけど。自分でやるしかないか。