その戦術はそろそろあきらめた方が得策では

差別表現 ブロガーも問われる責任と人権感覚 - ITmedia NEWS

同書によると差別表現とは「他者の人権を侵害し、人間性を深く傷つけ、苦しめ悲しませるような表現」。誰もが持つ基本的人権――自由と平等の権利や人間らしく幸福になる権利――を侵害するような表現だ。

本は読んでないのでニュースに対してのコメントです。

「差別=人権侵害」という誤解*1に基づく、典型的な誘導ですね。このまま額に入れて飾りたいくらいに典型的だ。なんて楽しんでいてもしょうがないのでひとつだけ突っ込んでおこう。人権を侵害しない表現は、差別表現ではないのですね?

ま、こういうトリックはそろそろ通用しなくなると思いますよ。この前の自民党の人権問題等調査会でも、私人の間の差別を公務員による差別ときっちり分ける議論がされているし。もしみんながこのトリックに気づいたら、人権侵害を根拠に差別をなくそうとしていた人たちは信用を失いかねないよ。大丈夫なのかね。さんざん「差別は人権侵害だ」と罪悪感をかき立てておいて、あとで実はほんとはそうじゃなかったなんて言えるのかな。

私もいろいろ考えてきたけど、悲しい差別を減らせるのは、表現の自由だけだと思いますよ。誰かが特定の価値観に基づいて決めた「差別表現」をタブー化するのは、差別を減らすのには逆効果だと思います。