心の病と西洋医学

また知り合いが一人、抑鬱で薬を処方された。最近つらい生活を強いられていたせいらしい。本人はあまり薬に頼りたくないようだが、投薬量の増減には慎重でなくてはいけないそうで、基本的には医者に言われた通りに服用するしかないそうな。問題を薬で解決しようというスタンスが、いかにも西洋医学の対処法だなぁと思う。

病気の原因ってのは、ひとつに決めにくい。人間は複雑な機械だからだ*1。心の病気は特にそうだ。抑鬱にだっていろいろな原因があるだろう。しかし、見聞きしている限りでは、その原因に関わりなく、心療内科で薬を出す傾向にあるように見えてならない。曰く、脳内物質の分泌が不足しているので、それを補うため、だそうだ。

唯物論の立場を取れば、人間の気分はその大部分が脳の活動だ。脳の活動は電気信号と神経伝達物質による。ある種の伝達物質が気分を良くすると分かっているなら、それを投与すれば気分は良くなる。でも、それで大丈夫なんだろうか。

疑問はふたつある。

ひとつ。もし生活の中での心の動きが原因で抑鬱になったのなら、脳の機能を考えるに、それは思考が脳の状態を生理的(物理化学的、と言ってもいい)に変化させたためと考えられる。では、逆に、思考によって脳の状態を元の健康な状態に戻せないものだろうか。

もうひとつ。変化してしまって抑鬱状態になった脳に対して、不足している物質を外部から補うように投薬することで、その物質を出せなくなってしまった脳が元に戻ることをむしろ阻害することはないか。体内で産生されなければいけないものを外部から補うと、体の方の産生力は低下することが多い、と考えるのは常識の範囲内だと思うのだが。

そして Wikipedia を見てみる。

抑うつ - Wikipedia

…かなりびっくりした。これが現代医学?これじゃ危なくて心療内科なんかにかかれない。

長くなりすぎるので続きはまた今度。

関連項目:
心を鍛えること - DMZ: 非武装地帯
デジタル思考というか二分法というか - DMZ: 非武装地帯

*1:というか、そもそも病気か否かを完全に分けることはできない、と私は思っている。