視聴者不在ねぇ

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テレビが視聴者の利益のためのものだったことなんて一度もないんじゃないかなぁ。

テレビの目的は2つ。ひとつは商品やサービスの宣伝。もうひとつは世論形成。他の全ては、これらの目的のための手段にすぎない。要するに、テレビの「顧客」は視聴者じゃないってこと*1。だから決断が視聴者不在なのは当り前だ。視聴者は、顧客に売られる立場でしかないんだから。

そう考えても、今回の強引な地デジ移行はその目的に外れているように思う。自分自身がスポンサーや政府に「売られている」と気づいている視聴者は、コストを払ってまで地デジについて行かないだろうし、そう気づいていない人でも移行にコストがかかればこれを機会にテレビから離れるかも知れない。それよりも、今のまま大衆をテレビの低画質画面の前に座らせておく方が都合がいいはずなのに。そもそも、誰がテレビ放送に高画質を求めてるというのだろう。

まあ私は、テレビを見る人が少ないほどまともな国になると思っているので、地デジ移行は歓迎です。できるだけ視聴者の負担を大きくしてくれればなお結構。

*1:NHKも、国営放送になって放送内容を国民が決められるようになったりすれば別かもしれないが、そうでなければやっぱり特定の誰かのために視聴者への情報を選択するための道具。