ジョージ・オーウェル「1984年」

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)

1949年出版。1984年という未来の状況を描いた小説。そこでは戦争が常態化し、一党独裁の強力な政府が存在して思想すらも取り締まられる。党下部組織で働くウィンストン・スミスは、自分自身にもはっきりと説明できない動機から、禁止されてはいないが間違いなく死刑になる行為、日記をつけ始める…

フィクションというよりは政治的小説という分類になるか。名作で必読だとは思うし、ストーリーには引き込まれたけど、好んで読むのは難しいかも。幸い、1984年が過ぎてもこの小説のような状況には(少なくとも日本は)なっていない。けれど、ここに書かれている事柄の部分部分は様々な形で今の世の中に見られる。特に、過去をどう認識するかと、言語が思想にどう影響するか。そういう意味ではやっぱり必読かな。